10/30/2012

特撮・・・円谷・・・

10月30日火曜日

怪獣フィギュアなど購入しだし、改めてこの年齢で特撮物とかに触れるようになっているのですが、前々から時折記載しているのが、この怪獣フィギュアを買ったきっかけはCGのモデリングの勉強のためでした。

で・・・それから1年が来ようとしている今日この頃・・・その1年間でとても強く感じたのが
「昭和の特撮好きな人はCGをすごく毛嫌いする」

ということでした。 そして常にヒゲの頭の中では「なぜ?」となってしまうのです。

改めて特撮の神様とまで言われている円谷英二の事をよく考察してみてほしいのです。
彼はCG等の新しい技術とその特撮を今ある書物やら現状の情報の中では「決して毛嫌いしていません」
書籍のカバーより

それどころか積極的にそれらを取り入れて新たな特撮技術を模索していたのに・・・・
円谷の思惑とはまったく違った考えが独り歩きして、そしてそれが日本の特撮だ!みたいな固定観念になって今に至っているのをひしひし感じています。(反対に新しい技法で演出しているこちらからすると彼らのその行動は卑屈な態度に見えてこれまた悲しい(>_<)、自分達のその考えは特撮の神様を否定しているようなものなのに・・・気がついてないのかなぁ・・・)

このあいだゴジラファイナルウォーズのデレクターコメンタリーというバージョンで改めて見たのですが・・・なんと監督は自慢しているのが「こういう所はCGだろうと言われるんですが、CGでやらずにここまで出来るんだみたいなのを見せてやりたかった」と言うのです・・・これは悲しい(>_<)

これを聞いてその何か変な頑な心が冷たく感じ、次に情けないという気持ちも実際出てきて・・・
コメンタリーはその後数分で見るのをやめました。

円谷もゴジラなどがドル箱で受けて世界的に認められて、しかしその後ご本人はミニチュアと着ぐるみの撮影をなんとかしたかったようで、セットの大掛かりさや予算・・・時間・・・でも結局周りの色々な事情からそこを脱せなかったそうです。 しかしご本人はそうでない撮影をかなり模索してたというのが嬉しい限り!

ここらに対して海のむこうでは着々と予算と大掛かりさを省いて、それでいて迫力ありリアルな情景を狙って特撮技術が伸びCGやら特殊カメラの技術であっというまに日本を追い越してしまいます。

円谷だけでなく、本田宗一郎にしても松下幸之助にしても、ソニーにしても最初はみんな海の向こうの卓越した技術を見てそれを取り入れて新しい手法を産み出し、そして皆だいたい通っている道が
「それまでのやり方や古い考えを持つ周りから馬鹿にされたり白い目で見られていた」と言うのがありますが・・・・

なんとなく今CGなどの特殊技術と向き合う時代に、古いそういうものにすがっている周りからけなされて馬鹿にされている節が・・・似てません?

ただ・・・そこをそうあっても続けて作り続ける彼らみたいな人がいるかどうか・・・なのかなぁと。

本当に特撮が好きな人は昔のやりかたにコダワッテそれを強調して仕事をしないでしょうねぇ。
特撮好きは新たな技術やら技法をつねに考えて模索し、挑戦する人たちの集団です。

ただ・・・古いやりかたをなくするわけでは決してない事は念頭において欲しい。 それらに変わるものが出来、予算やら時間的にも新たなものがよければそれを使い、ただ見せる場面で監督のイメージがその時にはCGだったりミニチュア使用だったり着ぐるみにしたり・・・

こういう柔軟な考え方がとっても大切だと強く感じています。
ちょっとなんでも極端に反応する世の中の傾向が悲しいかなと・・・・

でも結局、いつの世も新しいものにケチつける人はいて、それを聞かされるこちらはちと辛いなぁ〜。

ゴジラもガメラも昭和の怪獣大好きで、ハリウッドのフルCG映画も大好きで、着ぐるみミニチュアセットだけにこだわらない、その時に必要と思う技法を使って自由にやらないと・・・偏った考えは世界観を狭くするとおもうんですよ。

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