それではいよいよ水フィルター式というのがどういったものかをご説明させていただきます。
まずK5500(この掃除機の名前)の裏側にあるこの部分、黄色い所の中央にあるくぼみを押さえて、下のブルーの水タンクを引っ張り出します。
押しながら引っ張り出すとこういった感じになります
次に裏側を向いてくれている間に、ついでにヘパフィルターを見てみましょう!!このヘパフィルターは、最近の掃除機で中くらいのクラスからは付いている0.3ミクロンの物質を通さないきめ細かいフィルターなのです。あのダイソンはもちろん、オキシジェンも日立やシャープなどの国産にも必ず付いています。まずは先ほどの黄色のくぼみの上にある排気部分、ここの中央のくぼみを下へ押しながら写真のような感じに引いて開けます。下の方はプラスティックのツメでかかっているだけなので、無理矢理な力ではあけないようにしないといけません。
意外と簡単にあくので問題はないと思いますが、あけるとご覧のようにヘパフィルターが顔を出します(ハロー!!)このヘパフィルターは交換パーツになるので、約1年間で交換が推奨されています。
基本的にここまで到達する塵や埃もすごいと思いますが(なんせ水の中をくぐり抜けてくるのですから)、このヘパのもう一つの役目は、カタログでは記されていないのですが、モーターのカーボンダストをここで止める役目もしているそうなんです。(ケルヒャー社の電話で教えて下さいました)カーボンダストがどう人体に影響するのかはまだ調べていないのですが・・・。
さて、先ほどの水フィルターを全部引っ張り出すとこういった感じになります。このブルーの水タンク上にあるもう一つのフィルターは「モーター保護フィルター」と言う物で、水が直接モーターにかからないようにするための保護フィルターなのです。また、少しの大きめのゴミをここでも濾しています。ですので完全3層構造というわけですね。水タンクは取っ手があって持ち運びは楽ちんです。
上の保護フィルターがついているプラスティックの蓋をとりはずします。
水フィルターとなるこの水を入れるバケツはこのような感じで、タンクの中に見えるグレーの物はモーターに水がそのまま吸い込まれないようにするためのもののようです。ここへ水を約2L近く入れます。ただし!その時に注意点があります。
このケルヒャーだけなのかは知らないのですが、水を泡だたせないようにするための「消泡剤」と言うものを水と一緒に入れなければなりません。これはゴミを吸い取り水の中を通していくうちに、水が段々泡立ってきて、その泡がはじけてモーター保護フィルターにかかってしまわないようにするためだそうです。付属で125mlのこのような消泡剤(純正品)がついています。これを1回の水を補給するときにキャップ1杯入れます。だいたい50回分あるとされています。ランニングコスト的にはこの消泡剤が125mlで1,300円、純正に拘らなければ別の工業薬品会社に1キロ1900円ぐらいでありましたから(粉末タイプみたいですが)そちらを使用すればもっとランニングコストは削減できるでしょう。
ではこの消泡剤をいれて写真の様に水を入れてみました。
水は最大(MAX)の位置と、最小(MIN)のレベルが刻んでありますから、その範囲内で水を入れます。(これが約2L)となっていますが、どうもまだ少ないように感じます。こうして本体にセットしたらこうなります。綺麗な水です、気分も爽快!ここから掃除が始まります!!し・・しかし・・・これだけ綺麗だった水が・・・1回の掃除で・・・
ご覧のように、ドロドロの真っ黒に、そして犬猫の毛がこんなに!!・・・・まさしくヘドロですです。これを掃除が終わったら綺麗に洗って乾かすのですが、水フィルター式はこうして毎回掃除が終わった段階で綺麗にタンクを洗って清潔にしていますが(しなくてはならない)、一般の紙パック式やドライのサイクロン式など、掃除が終わってもゴミはそのままですから(満タンにならないと変えないと思いますから)なんとも衛生的にも汚いものをそのまま置いていたと実感させられました。
ここまで説明させていただきましたが、まとめです。
ケルヒャー社のK5500は
1) 設計思想が日本の昭和40年~50年クラスの考え方である。
2) フィルター式が水なので、ほぼクリーンな排気をしてくれる。
3) 水が入っているので「重たい」ですので、ご年配のかたや女性には階段などちょっと苦しいかもです。
4) 常に交換しないといけないフィルターは無いので、その分のランニングコストは大幅に削減できる
5) 常時交換フィルターはないが、水なので使い終わったら毎回綺麗に洗わなければならない。
6) ランニングコストが全くないわけでなく、「消泡剤」・「モーター保護フィルター(1年で交換が推奨、毎日掃除ならば2週間に1回は水で洗い乾かす)」・「ヘパフィルター」の交換が必要。
7) さすがに音は静かとはお世辞にもいえない。(が・・我が家の猫はこれでも掃除機のそばで寝ている)
8) (1)に属します、手元に電源ON/OFFスイッチはない、電源は本体のみ!
9) (1)に属しますが、電気コードが手巻き
10) 倒すと水がこぼれますから荒い使い方はできません。
11) フィルターが水なので、詰まらない、結果・・吸引力はほぼ変わりません。かなり強烈な吸引力です。
以上、ケルヒャーの11戒でした。爆!
その昔は、この水フィルター式掃除機は高価でかつ詐欺みたいに高い値段で買わせていたやからもいたよですが、今ではとてもリーズナブルで、中国製になるとそれこそ1万円を切っています。しかしこの度は中国製が安くても、信頼あるドイツのケルヒャーが1万7千円だったの、そうであればやはりケルヒャーが良いと思いました。ご家族で喘息やアレルギーに困っているかたがおられましたら、一度検討してみてはいかがでしょうか?ただし・・・重いので平屋の方がいいかもです。
8 件のコメント:
長所だけでなく短所もきちんと把握して納得できれば良いですよね。
それにしても掃除の後の水の汚れのすごさは半端でないですねぇ。それだけ部屋がきれいになったということですね。
かわはらさん
水の汚れって半端じゃないですねぇ、驚きです!!まさしくおっしゃるとおり、それだけ部屋が綺麗になっている証拠でもあるのですねぇ。
これで掃除すると排気が自分の吸っている空気より綺麗と考えると、掃除し終わってもなんだかすがすがしいですし、水で綺麗にフィルターも洗ってしまうので、手間は手間なのですが全体においてやりがいがあるものでした。ただ無精な人には確実に向きませんねぇ(若いころなら無理だったかもですヒゲも・・笑)
こうしてみると、歳を重ねることのうれしさがあるのです、なぜか?それは時間をとても有効に落ち着いて使えるようになった事です。若い頃はこんな面倒なものはまず却下でしょうし、たとえ興味があっても最初だけまめですぐに飽きる、しかし年齢がいくぶんだけやはり落ち着くのか、じっくりと取り組み姿勢になって自分自身で嬉しくなってしまいます。
若い頃に自分の欠点を客観的に見てこうありたい自分っていうものに歳とともになっていっていると言うことなのでしょうか・・。
こんにちは。
掃除機の詳細な解説で水フィルター式の魅力を感じました。実際に使っての感想で、長所も短所も細かに書かれていて、ヒゲMacさんは雑誌などでこういうコラムとかも書けそうですね。
倒れると水がこぼれてしまうのですね。
使いの荒い私には無理かも・・・。
でも排気がきれいというのは、いいですね。ちなみに吸引力はどうなのでしょうか?
薪ストーブを維持する手間(煙突掃除、薪集め、薪割り)から考えたら水フィルターの後始末くらい楽勝でしょうねぇ。
ですからスイッチポンの暖房器具を使っている人にはちょっと向かない掃除機とも言えるかもしれないですね。
年齢を重ねて自分で自分が成長できていてうれしいと考えられる人と、そうでない人では大きな開きが出てきますね。自分のことを客観的になかなか見られないですからね。
我が家なんかだと、空気清浄機代わりに使えそうですね。(笑い)
水で洗うって聞いて、雑巾がけを想像してしまう私はやはり古い人間。(笑い)
かわはらさん
そうですねぇ、薪ストーブ使いにとっては手間など惜しまずにやっちゃいますねぇ。
人間便利にと言う事は反面横着になってしまって脳が働かなくなっている証ですから、ちょっと複雑な事に遭遇するとイライラしたりパニックになったりで、これからの若い子供さんは特にこの状態が顕著にみられるのではないでしょうか。
まずは手間をかえてなんぼ!って感じかもですし、実際手間のかかるこのような製品って、今の高い高級機よりも実質本来の能力はトップで、高級機はスイッチひとつのポンで手間はかかるがすごく能力がいい機械の70%をやってのける・・といった感じでしょう。でも70%なんですよねぇ、(ヒゲが感じるには)実際は使い続けてちょっとしたら故障やトラブルが国産はちらほらみかけました。
これはあまりに最高の排気クリーン度を追求する反面、簡単に楽にを前面におしだした結果、新品からちょっとはいいのですが、排気のフィルター関係がとてもシビアにしてあるのですぐに詰まってしまうとか、髪の毛棟がからまって自動のフィルター掃除機能が働かないとかを見ました。
やっぱり複雑になるほど故障が多いようで、そんな心配しなくてもあまりに単純なこの水フィルター式掃除機は考えてみれば掃除機の中の薪ストーブみたいなポジションですねぇ。
狸猫@熊野さん
やっぱり掃除は水!って事でしょうかねぇ?笑
しかし「水」って偉大ですねぇ、飲料に洗浄やら命も深く関係していると思うと・・・やはりすごいと感じました。
でも、あの吸引したゴミと空気はいったん2Lの水の中をズボガバボコボコと通されて濾されるのですが、それでも強者の犬の毛がモーター保護フィルターにほんの少しかかっているのですから、それもまたすごいです。多分水が完全に消泡できずに、泡がはじけてそれらの毛が飛ぶのだと思います。でも最後はヘパがキャッチしてしまうのでほぼ完璧といった設計みたいです。
三日月さん
ヒゲもかなり手荒な扱いを昔の掃除機にはしていましたが、今は水が入っていると思うと意外と慎重に扱うようになりました。
吸引力はどう説明すればいいでしょうねぇ・・・以前の300W(掃除機でよく言われる仕事量)の一番最強でもう瞬間に吸い取れなかったカーペットの犬の毛が吸い取れています。しかしこのケルヒャーは調べると240Wぐらいしか仕事吸引率がありません、ですが、この吸引率に目を奪われてはいけません、かなり曖昧らしいのです。240Wの仕事率でもカーペットに吸い付く力は以前の300Wとは比べものになりません。それとこの掃除機はどんなにゴミを吸い込んでも吸引する力がまったく変わらないのです。これが水フィルター式のもう一つの素晴らしい点でしょうか。
ただし・・・ダイソンもエントリーと言う下のモデルなどそうなんですが、このケルヒャーもなんと!吸引力の「強・中・弱」はありません。常に一定です・・そこの強弱を調整するのが昔の掃除機にあった手元の所に吸い込み空気穴を増やして吸引力を下げるものがあって、それが段階的に開けられるのです。これで布団などそのままだとすごい吸引で引っ張れませんが、穴を1段階あけると強力に吸い付きながら滑らせていける、2段階あけるとスルスルとスライドできる・・と言った具合です。
でも・・・そのぶんそこの穴からすごい音がしますから、夜はちょっと使えませんねぇ・・・笑
本当に昭和40年代ごろの考えがそのままです。しかしそんな所もカバーできるぐらいの完全に近い排気空気のクリーンが魅力です。
そこらがもしかすると整っているのが、最初にヒゲが決めようと思っていたイズミのハイブリッド水フィルター掃除機はいかがでしょうか?ケルヒャーよりも一回り小さいようですし、国産ですから日本人にあった作りではないかと思います。詳細は
http://www.izumi-products.co.jp/index.html
でメールフォームにて聞いて見られることをお勧め致しますです。
2008/05/30
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